技術概要 〈植物の特性を利用した防草技術〉

1.技術開発の背景

 

車道や歩道(構築物)には境界ブロックや側溝ブロック(構造物)を利用し、自動車・歩行者などの生活利用者の安全対策、天候などの自然災害から安全環境を保つ為に構築されています。しかし、コンクリートブロック(構造物)と舗装材(構築物)の接地部分は必ず目地構造となり、資材伸縮・交通振動・経年劣化などの原因で目地が剥離し至る箇所で多くの雑草が成長します。路盤に存在する宿根からの成長と、風雨による上部からの種子流入による繁殖が原因となります。全国的に維持管理費用(草刈り作業、防草テープ、防草シール、他対策)の削減、一部効果を期待できない従来技術や道路環境、多年生植物による発生理由も重なり、防草対策が実施できないところも多く各所で問題視されている事実があります。

2.技術の内容 (雑草が自ら成長を止める)

植物のメカニズムには「屈性」という特性があります。それは、芽や茎は上へと成長(屈光性)し、根は重力を感知し下方向へと成長(屈地性)する性質です。植物は成長する為にいくつかの植物ホルモンの調整を受けながら成長しており、屈性には植物ホルモンの1つ、「オーキシン※1」の分泌に調整されながら植物が生きていくために方向づけられる事が分かっています。そして、植物が成長しようとする目地構造を本来の成長方向とは逆向きとすることで、オーキシン分泌が異常となり植物は自ら褐変枯死し、予め設置するコンクリートブロックの製品や目地部を実証研究※2から得た目地構造とする事で目地が剥離したとしても同様に雑草が「自ら成長を止める」事となるのです。また、この切欠け形状が目地内部も剥離し難い形状となり雑草の成長方向の障壁となる構造にも防草効果があります。

※継時観察写真【PDF download】

※1オーキシンは、1880年ダーウィン親子の研究に由来しており、1964年に発見された現在でもそのメカニズムに関しては分かっていない。
※2実証研究は、目地形状となる角度と下向きの長さから植物ホルモンの異常を誘発させる為の目地形状を構築させる為に、多くの試験官と雑草を採取し検証実施している。

3.技術の効果(写真①:防草ブロック 写真②:防草カッター工法)

  • 草刈り作業、農薬、防草シール・テープ・目地材等、従来技術や対策が不要となります。
  • 目地が剥離していても路盤から成長する雑草の成長は止まります。
  • 各自治体(国・県・市町村)道路管理や維持課で多くの予算を掛けていた費用を軽減させる事が でき、他の公共工事拡張へ繋げる事ができます。
  • 従来技術と違い劣化する事も無く、雑草が自ら成長を止め経年効果を実現。
  • 交通障害、バリアフリー、景観維持、花粉症など道路利用者にとって住みよい街づくりへ向け、 多くの安心対策となります。
  • 従来の防草対策工事のように繰り返し対策する必要がなく、発注側や道路維持管理者にとって も次世代へ繋がる公共工事を実現できます。
  • 環境負荷100%低減効果を実現。草刈り作業実施から廃棄焼却、その他従来技術によるCO2排 出量も無くなる「費用ゼロ・環境負荷ゼロ」を実現する環境製品です。
  • 次世代「TSシステム」に対する雑草障害を解決。
経過① 経過②

4.技術の適用範囲

5.共同研究先

国立大学法人名古屋大学
生物機能開発利用研究センター農学博士 北野英己 ※本技術のコメント【PDF download】